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金属切削油について おまけ

いつも弊社HPをご覧いただきありがとうございます。

 

今回は金属切削油に関するおまけ情報として、金属切削油に塩素系の極圧剤が入っているか

確認する方法、また、水溶性切削油の管理方法について記載していきます。

 

金属切削油に塩素系極圧剤が入っているか確認する方法

 

前回の記事にも記載しましたが、塩素系極圧剤は発がん性物質であることや、焼却処分の際に

ダイオキシンが生成されることから、人や環境に対する影響が懸念されております。また加工時の

煙中に含まれる塩素ガスは加工材や設備に錆をもたらす原因となることから、他添加剤への

置換が進んでいます。

 

オイル中に含まれる塩素分は炎色反応で確認が行えます。

塩素と銅が塩化銅となり、加熱によって蒸発した際に銅イオンが青緑の色を呈します

必要な道具:銅線、ライター

 

こちらの確認を行われる際は必ず自身、周囲の安全を確保した状態で自己責任にて行ってください

 

1.銅線の先を巻く

 

2.炎の色が落ち着くまで銅線を焼く

 

3. 試験オイルを銅線の先端につけて炎の中に入れる

塩素を含有しないオイルの場合

 

塩素を含有するオイルの場合

※ホウ素が含まれている場合も、よく似た緑色の炎を示します。

 

水溶性切削油の管理方法

 

水溶性切削油は液の管理が非常に大切になります。

水の蒸発、加工材による液の持ち出し、切削油の劣化など、液の状態は日々変化しています。

 

一般的に使用液の濃度が高いと泡立ちや肌荒れの原因になりやすく、濃度が低くなると液の腐敗やカビ、

加工性不良などの問題が起こりやすくなります。またPHの低下によっても錆や腐敗、カビの問題が

起きやすくなります。

 

使用液の濃度を測定する際は屈折計を使用します。

屈折計の測定値から希釈倍率を求め、使用想定希釈倍率からの差を確認します。

 

PHを測定する際はPHメーターもしくはPH試験紙を使用します。

先端部に液を垂らすと画面にPHが表示されます

 

真ん中黄色の部分に液を垂らし、上下の色見本と比較しPHを判断します。

 

水溶性切削油は錆や腐敗を防ぐためにアルカリ性に保たれています。

一般に細菌はPH6~8の中性付近で活発に増殖しますが、PH9以上のアルカリ性領域では

ほとんど活動を停止します。

 

もともとPHの低いアルミ用などの水溶性切削油を除いてはPHが8以上になっていることが

好ましいと言えます。

 

今回はこちらで以上になります、最後までご覧いただきありがとうございました!

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