食品機械用潤滑油
食品機械用潤滑油
について
食品機械に使用される潤滑油において、安全性は検討すべき重要事項のひとつです。国内では改正食品衛生法に基づくHACCPに沿った衛生管理の制度化(2021年6月より)を機に、消費者をはじめとする世の中の食品への安全意識が高まってきております。
弊社では、NSF H1及び3Hに登録された安全性の高い潤滑油を、それぞれ専用設備で製造し販売しております。
HACCPとは?
Hazard Analysis (危害分析)と Critical Control Point (重要管理点)からなり、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入などの危害要因を把握したうえで、原材料の入荷から製品の出荷にいたる全工程の中で、それらの危害要因を除去または低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性確保を目的とする衛生管理の手法です。
この手法は国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が設立した政府間組織であるコーデックス委員会から発表され、各国にその採用を推奨している国際的に認められた食品の国際規格(コーデックス規格)です。
NSFとは?
アメリカ ミシガン州に本拠地を置く、水・食品・環境・空気などの公衆衛生と安全に関する基準の制定・製品登録・認証・リスクマネージメントサービスなどを扱う非営利・非政府組織です。
NSFの活動は180カ国以上で実施されており、国際的にも広く認知されております。
NSFが行う食品機械用潤滑油の登録(プログラム)について
NSFが行う食品機械用潤滑油の登録に関する規定は以下の通りです。
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H1 食品と偶発的に接触する可能性がある箇所に使用できる潤滑剤。 H2 食品に接触する可能性のない箇所で使用される潤滑剤。 H3 フック、トロリーなどの防錆剤。
機器の使用前に洗浄または拭き取る必要がある。3H グリルやパンの型などで食品の付着を防ぐ離型剤。
NSF登録マーク
このマークは製品がNSFに登録されたことを表し、登録された製品に対し個別の登録番号が付与されます。また、NSF White Bookより当登録番号から製品の検索・照合を行うことができます。
なぜNSF登録食品機械用潤滑油が必要か?
潤滑剤は食品工場の様々な機器・設備を正常に運転するために欠かせない存在ですが、HACCPにおいて異物混入リスクの観点から化学的危害の一要素に分類されているため、潤滑剤への安全対策は必要不可欠となっております。
HACCPにおける潤滑剤への考え方の優先順位
- 潤滑剤を使用しない
- 機械設備を無潤滑システムに変更。
- 潤滑剤が漏れない・
触れない対策 - 仕切りを設ける、ケースで覆う、シーリングを施す等。
- 偶発的接触が許容される
潤滑剤の使用 - 万が一食品に触れても安全な触れてもリスクの低い、H1登録潤滑剤の使用を推奨。
HACCPは前述の国内における2021年6月からの制度化に加え、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格である ISO 22000 および FSSC 22000 においても対応が求められることより、今後さらにNSF登録製品の使用が必要になると予想されます。
弊社の食品機械用潤滑油・食品離型油は、NSF登録による安全性とともに、特色のある幅広いラインナップでお客様をサポートいたします。 H1登録の食品機械用潤滑油は、高い汎用性のあるオールインワンタイプや、各潤滑箇所に焦点を合わせたオイルを取り揃えています。 3H登録の食品離型油は、食品の風味を損ねない無味無臭のオイルで食品として製造しています。