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食品機械用潤滑油と工業機械用潤滑油の違いについて

いつも弊社HPをご覧いただきありがとうございます。
今回は食品機械用潤滑油と工業機械用潤滑油の違いに関する記事です。
工業機械用潤滑油の油種にギヤー油がありますが、食品機械用潤滑油の
ラインナップにもギヤー油が存在します。
では同じ油種でも何が違うのか?ここを少し深掘りしてみたいと思います。
潤滑油に求められる要素
工業機械用潤滑油は潤滑性、耐荷重性、酸化安定性、極圧性など、使用箇所や油種毎で
必要とされる性能がありますが、食品機械用潤滑油はそれらの性能に加えて安全性を付加する
必要があります。
ここで言う安全性とは人体へ害が及ばないことを指しており、食品機械用潤滑油は原材料から安全性に拘り設計を進めていくことが必要になります。
日本国内では法令等により認可された規格はなく、潤滑油業界においては米国所在の機関であるNSF ( National Sanitation Foundation ) の規格へ製品ごとに登録することが主流となっています。
この規格については以下のURLにて紹介しておりますので、良ければご覧ください。
食品機械用潤滑油|ヤナセ製油株式会社|全国をネットする総合潤滑油メーカー (yanase-seiyu.co.jp)
潤滑油原料の違い
潤滑油は一般的に性能の土台となるベースオイルと性能を付与する添加剤から構成されています。
工業機械用潤滑油は通常での使用においては人体に摂取されることが無いため、ベースオイルや添加剤はコストや性能面が重視される傾向にあります。
一方、NSF登録の食品機械用潤滑油はFDA(Food and Drug Administration米国食品医薬局)が規定する安全性の高い原料のみを使用しており、化粧品に使用されるような精製度の高い石油系原料や食用油脂などが用いられています。
性能、品質、コスト面の違い
(安全性)
✓ 使用されるベースオイルは精製度が高いものや不純物を含まない化学合成品
✓ FDAで規定される安全性の高い原料のみを使用
(商品保証期間)
✓ 一般的な潤滑油と変わりません
✓ 食品として製造されている一部の食品機械用潤滑油は食品衛生法に則り、賞味期限が設定されています
(コスト)
✓ 高性能かつ安全性の高い原材料を使用するために高くなる傾向にあります
(法令対応)
✓ HACCPやISO・FSSC22000への法令、規格対応や安全への取り組みに活用できる点
(風味やにおい)
食品に直接接触する離型油(「NSF 3H」規格)では食品の風味を損なわないよう、
臭い、風味(無味無臭)にも拘っております。
今回はこちらで以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました!
是非一度、弊社食品機械用潤滑油のラインナップもご覧いただければ幸いです。