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性状表等に記載されている単語の意味について

いつも弊社HPをご覧いただきありがとうございます。

本日は潤滑油の性状表やSDS等の書類に記載されている単語の意味について

改めて振り返ってみたいと思います。

 

密度(JIS K 2249)

通常は体積(㎤)あたりの質量(g)を示しています。

密度により容量から重量に、もしくは、重量から容量に換算が行えます。

これは、商取引や輸送等でとても重要になります。

 

本来、密度は物質固有の値であり、密度がわかればその物質を判定することができますが、

石油製品は多くの炭化水素の混合物であるため、密度と成分の関係がはっきりしておらず、

一般的な目安として使用されています。

 

引火点(JIS K 2265)

加熱した潤滑油から発生する蒸気と空気の混合気に火を近づけた時、

瞬間的に油が燃焼する最低の油温が引火点です。簡単に言ってしまえば、潤滑油に炎を

近づけた時に燃え始める油温が引火点です。

 

引火点は潤滑油の貯蔵、取り扱いにおける火災の危険性の目安として測定されます。

引火点が高いほど油は燃えにくくなりますが、一度火が付くと油温が高いため

消火が難しくなる側面があります。

 

動粘度(JIS K 2283)

一定容量のオイルが規定温度において、粘度計の毛管内を自然流下

するのに要した時間(秒)に粘度計の定数を乗じたもので一般的に㎟/sで記載されます。

数値が大きいほど粘度が高く粘りがあるオイルとなります。

粘度は温度によって変化するため、国際的基準になっている温度(40℃、100℃)に

おいて測定する事がほとんどです。

 

粘度が低すぎると荷重により潤滑面からオイルが押し出され摩耗や焼付きを生じやすく、

また粘度が高すぎると、オイル抵抗により熱の発生や冷却作用が不完全になります。

一般的に油膜を保持できる範囲内で低粘度を使用することは、冷却効果を上げ

オイルの劣化速度を最小にとどめます

 

粘度指数(JIS K 2283)

繰り返しになりますが、粘度は温度によって変化します。粘度指数とはこの

温度変化による粘度変化の程度を数値によって示したものです。数値が大きいほど、

温度変化による粘度変化が小さくなります。

これは潤滑油にとって重要な性能の一つです。温度変化の激しい過酷な運転条件下で

作動する機械において安定した潤滑を行うには潤滑性能に優れ、粘度指数の

高い潤滑油を使用する必要があります。

 

流動点(JIS K 2269)

オイルを冷却したとき、オイルが流動する最低の温度です。

寒冷地等の低温下で潤滑油等の石油製品を取扱う際、特に重視される性質です。

 

色相(JIS K 2580)

石油製品の色を淡い色の0.5から濃い色の8.0に数値化し分類したものです。

一般的にオイルは劣化すると色が濃くなるため、劣化判定の目安にもなります。

 

全酸価(JIS K 2501)

オイル中の酸性成分の全量を指し、潤滑油1g中に含まれる酸性成分を

中和する水酸化カリウムの必要量をmg数で表した値です。

数値が高いほどオイルが酸性であることを指します。

 

潤滑油の管理や、酸化試験、実用試験の評価などに広く使用されています。

 

塩基価(JIS K 2501)

オイル中の塩基(アルカリ)性物質の全量を指し、潤滑油1g中に含まれる

塩基成分を中和する酸と当量の水酸化カリウムの必要量をmg数で表した値です。

数値が高いほどオイルがアルカリ性であることを指します。

 

よくエンジン油の洗浄能力の評価や管理に使用されています。

 

銅板腐食(JIS K 2513)

金属に対する腐食傾向を見極める方法として銅板腐食試験が利用されています。

主に金属加工油に活性硫黄が含まれているか判断する目安などに使用されます。

変色は番号で表し、わずかに変色(だいだい色)すると1、中程度に変色(ピンク色や青色など)だと2、

濃く変色(赤茶色や緑など)だと3で、腐食(青紫色や黒色)すると4になります。

活性硫黄が含まれていると3や4になる事が多いです。

 

今回はこちらで以上になります、最後までご覧いただきありがとうございました!

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